トリックスターズ/久住四季

トリックスターズ (電撃文庫)

トリックスターズ (電撃文庫)

総評:B
評価:A
ミステリーからラノベに転向した人は恵まれていると思える。ひぐらしのなく頃にとかの作品が120%楽しめるからだ。
このトリックスターズも、その類の作品だろう。評判は思ったほど良くなかったが、これは間違いなく傑作の一つだ。
まず、この作者はミスリードの打ち立て方が非常にうまい。
第一段階の推理、犯人=被害者説は誰もが思いつくところであり、ラノベなんだからこの程度で終わる事は十分に想定の範囲内だったが、そこまでレベルは低くなかった。
第二段階の推理、犯人=主人公説、実はこれが真相だと思っていた。というのは、みんなが推理する中、主人公だけ「そんな推理ムダなのに」と断定した態度をとっていたりするので、明らかに主人公は特定の情報を知っていることが読み取れる。ちょっと浦賀和宏とか読んでる人は、すっかり主人公が犯人だと思いこんで読むだろうて。しかし、まだ結構ページ数残っている段階で主人公が犯人だ!とか言う展開になり、心底驚いた。しかも、これが、最後の真相の伏線と判明し、こりゃあもうA評価ですよ。
正直、作者がどこまで狙って書いたかわからんけどさ。
しあkし、読了後もう一回最初から読み直して、18ページ目で吹いた。
やっぱすげえや。


トリックスターズLあんまりおもしろくなかったから、たぶんフロックなんだろうけど。