愛$探偵の事件簿/清涼院流水

あらすじとしては、ネットゲーに嵌る主人公がネットゲー内で様々な事件に遭遇するという、一寸面白そうに思えてしまう設定を清涼院流水が見事になんだかよく分からなくしてしまうという、いつも通りの内容です。
感想を書こうと思ったのですが、大説の感想を書くということは、消化器を買ったから火災保険に入らないと考えるのと同じようなモノだと思いました。意味不明で申し訳ないですけど。
それでも感想を述べるならば、特に取り柄もなく、かと言って稲中のように馬鹿やっているわけでもない、単なる少し暗めの中学生の日記を読んでいるかのようなやるせない印象を受けました。一番近いところで例えるならば、中学生日記のおもしろくない回です。
もはや、これはこういった形の文学であると割り切って読むならば、それなりにおもしろく読めます。
もちろん大説ですので、心地よくイラつける程度に凝った名前の登場人物が次々と登場します。「明石家マチャミ」や「テツ+トモ」なる登場人物が現れ、その名前の由来を説明されるたびに一々壁を殴りたくなる衝動に駆られます。
このやるせなさを味わうために大説を読んでいるのだと再認識させられました。