きみとぼくの壊れた世界/西尾維新(ネタバレ付き)



*下記の文章は、ネタバレを含んでいます


さて、今日は何で売れる西尾維新をば。
きみとぼくの壊れた世界」を読中に、まず思い浮かび、離れなかった単語は『エロゲー』でしたが、なぜなら内容に頻繁に表す「最良の選択肢を選ぶ」というのが、ADV形式のエロゲーにおける選択肢に該当すると思ったからです
ところで、エロゲーにおいて、もし最良の選択肢が用意されていて、それを選び続けられれば、間違いなく最良のエンド、登場人物全員とラブラブという終わり方になると思います。
それをこの本はラストで、まさしく全員とラブラブハッピーエンドという終わり方になりました。
昨日述べた『セカイ系』といい、この作者は全てを狙ってやってるとしか思えません。


と、ここまではたぶん、この本を読んだ読者の内50%は思いつくコトだと思います。
ここが重要です。
この『読んだ後の感想を、皆で共有できる』というのが、西尾維新の売れる理由なんじゃないかなあと思いました。
『読んだ後の感想を、皆で共有できる』ならば、当然他の人にも勧めやすくなり、尚かつ勧めたくなります。
こうして伝言ゲーム式に広がっていけば、そりゃ売れるぜ、っつーハナシでした。


もちろん、誰にでもできる芸当ではありません。
計算ずくでやっているなら、西尾維新は本当に狡猾ですなあ。